11月4日、河口湖に行ってきました。
連休の中日で、どうなるかなあと思ったのですが、実に素晴らしい紅葉でしかもいろいろな面白い出会いがあり、楽しいひと時でした。
知人数名でいったのですが、まず河口湖オルゴール館に寄りました。
ここは、私に「富士山を世界遺産にしてください!」と頼んできた平林良仁社長がオーナーをやっているのですが、平林社長のアイデアが満載で「オペラコンサート」「サックスランチライブ」「大道芸」「サンドアート」など盛りだくさんで、なんといまや年間「30万人」の人が訪れている超人気スポットです。
その後、研修所である「全陽倶楽部」に行こうと思ったのですが、ご多聞にもれず連休で湖岸道路が車でぎっしりで全く動きません。
そこで別のルートで迂回したところ、たまたまその途中に素晴らしい「紅葉ロード」があり、またそこに「辻ヶ花」という素晴らしい染物を現代に復活させた「久保田一竹(くぼたいっちく)美術館」に出くわしたのです。
久保田一竹氏のことは皆さんもご存じないかも知れませんが、、実に実に素晴らしい美術館ですので、河口湖に行かれる機会があれば「絶対絶対」行かれたらいいと思います。
その後、みんなで昼食とをとり、夜は、故松田優作氏の奥さんで、今人気俳優の松田龍平さんや AUのコマーシャルで桃太郎役をやっている松田翔太さんのお母さんでもある、女優の松田美由紀さんともご一緒しました。
それはそれは気さくで素敵な方でした。
俳優さんはやはりセリフを覚えるのが大変だということだったのですが、こっちも酔っ払いながら、例の「30の記憶パフォーマンス」をしたところ、びっくり仰天され、「今度絶対アクティブ・ブレインを受けにいきまーす!」とおっしゃっていました。
実は食事会のとき、もう一人、蓑田秀策さんという方も一緒でした。
この蓑田さんは「みずほ銀行」の元常務で、なおかつ世界的な投資機関のKKRの会長でもあったのですが、今までいつご一緒しても、本当にジェントルマンなのです。
蓑田さんは、今全国で「100万人のクラシックコンサート」というNPOの理事長をしておられます。
これは何かというと、昔蓑田さんがある時、バッハコンクールで優勝した20歳のバイオリニストの演奏を間近で見たそうです。
その演奏をきいているときに、体ががくがくとふるえ、鳥肌がたち、知らず知らず涙がつつーと流れてきたというのです。
しかし、「そんな素晴らしいアーティストたちが世の中に出て行くのがまたそう簡単ではない。そして同時にそういうアーティストに出会う機会も普通に人はほとんどない。よし!これを世の中にひろげよう!と決意して、今全国で毎年100回も30人から50人くらいのミニコンサートを行っておられるのです。
お話を聞いていて、僕も音楽をこよなく愛する人間の一人として、とても素晴らしいなあと思いました。
この時、一つはっとしたことがあります。その話をしたいと思います。
この蓑田さんはいわゆる世の中のエリート、エスタブリッシュメントの一人です。
彼の友人は、大会社の社長や役員の方がたくさんいます。しかし彼らの多くが、定年を迎えると、家でも奥さんからゴミ扱いされ、どこもいくところがなく、小さなレンタルスペースを借り、1日新聞を読んでパソコンをパチパチと打ち、ボーッと生きている人が少なくないというのです。
それでいてかつては大企業のお偉さんですから、プライドだけはとても高い。
蓑田さんは、ミニコンサートをやるときは、いつも自分で率先して会場の椅子を並べるのですが、そういう大会社のエリートたちに「一緒にやろうよ!」と誘っても、「おれたちが椅子などならべられるか!」となるそうです。
人から気を遣ってはもらっても、人に気を遣うということがなかったのですから当然かもしれませんね。
「おれは昔○○会社の元部長だ!」などという過去の栄光(?)を振り回している人が老人になると本当にやっかいですね。
僕たちの人生にはもちろん「肩書き」というものも時には必要ではありましょう。
しかし肩書きをとって、一人の人間としてどこかの組織の一員としての自分ではなく、一人の個人としてどのように人と接し、どのように人生を生きて行くのかというのは、多分超高齢時代になった今、最も私たちが考えなければならないことの一つだろうと思います。
そんなことを感じたひと時でしたが、とにかく昨日は「紅葉のあざやかさ」と、夜、河口湖の湖面に映る「満月の光の帯」が実に鮮やかで、本当に素晴らしかったです。
そんなこんなで家に帰ってきたのは23時くらいでしたが、明日はアクティブの集中力プログラムです。大阪でも開催します。
明日講義中に集中力が切れないよう寝るようにしよう!と思いつつ、また夜中まで篠笛を吹いてしまった私でした(ああああああああああ)。
それではみなさんお元気で、ごきげんよう!