「支援する人、される人」

私の実家がある彦根に、Kさんという人がいます。彼女はもう15年以上前に、郷里で私が塾長をしていた多賀創世塾の塾生さんで、今では、毎月私の講演会を主宰してくださっています。

Kさんは、今彦根で「みんなの食堂」というものを経営しています。この食堂は、とても面白い仕組みになっています。

 

 

食事のための食材は、全部スーパーやフードバンクからもらってきます。それで料理を作るのですが、店長さんは、料理上手な女性が日替わりでなります。

そして、スーパーからもらってきた食材で、ランチを振る舞います。それがとてもおいしいのです。

 

 

 

そして、もっと面白いのは、「恩送り券」というものがあるのです。これは何か?

 

 

 

今コロナで経済的に大変な人がたくさんいますが、全く遠慮なく、いつでも食べにきて、その券を使って無料で食べられるのです。しかし、無料で食べるからといって、「支援されている」という受け身の存在ではありません。食べることで廃棄する食材が生かされたのです。そして少し何かのお手伝いをして帰る。

面白いのは、その券を使った人が、その「音送り券」をくれた人に、

「ありがとう!」のメッセージを送るのですが、それをもらった人は、非常に感激するそうです。

Kさんはいいます。「今日本では、年間2000万トンの食材が廃棄されています。それが役に立つとしたら素晴らしいではないですか。食べる人も喜ぶ。それを作るひとも喜ぶ。街もにぎわう。みんなが少しずつ幸せになる。そんな思いで作ったのがこの『みんなの食堂』です。これが日本中に広がればいいですね。」と笑っていました。

もちろんこの食堂にある家具は、全部もらいものです。お互いが与え合って、幸せになる。とても素敵だなと思いました。

それでは今日も良き1日を!ごきげんよう!

小田全宏