人生、必死のパッチ!

今日仕事を終えて、事務所に帰るとお客さんが待っていました。実はわたしに富士山の世界遺産登録を依頼してきた平林社長が、「先生、すごく面白い人にあいました。是非お引き合わせしたい」というのです。どんな人がというとお医者さんだといいます。しかもあの発毛医療で有名な「AGAスキンクリニック」の全国一の院長さんで麻生さんといいます。

そして趣味がバイオリンというので、私はてっきり上流階級のお医者さんをイメージしていたのですが、これが全く違うのです。
身長は187センチ、がっしりして顔は日焼けで黒くうっかりしたら野球選手が格闘家に見えます。
話を聞いてびっくり!学生のころはあまり勉強ができなかったそうですが、一一念発起して「医者になろう!」と志し「医者になれるのならどこでもいいや」ということで名古屋にある無名の学校に三浪しながら入学し、なんとか医者になるも、そのとき家がお父さんが事業に失敗して大変なことになり、そしてお父さんやお母さんそしてお姉さんたちも食べさせなければならなくなり、必死で整形外科の勤務医になり毎日いくつもいくつも手術をこなしていったそうです。しかし関西でやっていると、よく「やくざやさん」が手術に来ることもままありいろいろえげつないトラブルにまきこまれることも一度や二度ではありませんでした。
そして日々「初めての手術」を手がけることに遭遇しますが、「できない」とはいえません。そこでその間、どこかのつてを辿って、そのその手術をやっているところを探して、見せてもらったそうです。麻生さんはいいます。後数日後に手術だと思うと、それこそ必死に見たそうです。そうすると、頭にカチーンと入って来るといいます。
「学生の時と必死さが全く違いますからね」
そしてやがて30歳の時に独立するのですが、とにかく必死のパッチですが、毎回毎回トラブルと裏切りの連続で、私も話を聞いていて、「こんな話はあまりにも面白すぎて、いや変すぎて小説にもならないなあ!」と思ったものです。

私も大概陽転思考ですし、かなりの大事件でもへっちゃらですが、この麻生さんの話を聞いていると、はたして自分が同じような裏切りやトラブル次々と起こってきたら、平静でいられるだろうか?と思うくらいです。
しかし面白いのは、そういうトラブルが起こるたびに会社がぐんぐんと大きくなり今では100億円の事業規模にまで広がっていったそうです。
麻生さんは笑いながら、「大問題がおきると、これやチャンスだと思うようにしているんです」と語ります。しかし「内心は相手を金属バットで頭をかち割ってやりたいと思うのが本音なんですがね」というのですから、笑かしてくれます。
しかし急激に伸びる会社陥る通弊として、会社の体制が成長についていかないいろいろな問題が発生してきているのです。
私への依頼は、
「それをなんとかしてほしい!」というのですが、実に面白そうです。
今度本社に行ってみようと思っています。
麻生さんの話の中で、興味ぶかかったのは、「初めお金のために美容外科をやり始めたのですね。そうするとなんだか、女性の顔をいじくって、まあいわば男をだます手伝いをしているようなものですから、何年も仕事をしていると、ちょっと嫌になってきたのですね。しかしあるとき、一人の女性の豊胸手術をしたときに、その女性が手術後の自分の胸を見て、ポロポロと涙を流し、『ありがとうございます、ありがとうございます、今までの苦しさコンプレックスがとれました』と言った時に、ああ自分の仕事は素晴らしい仕事をしているのだなあと感じたのです」とおっしゃったことです。
私はお付き合いする会社が、本当に良くなるのを一緒によくなるのを見ながら伴走していくのは本当に楽しみな仕事の一つです。

さてどうなることやらというところですが、私としては、私の頭は62センチあるでかい頭です。これが小顔になる手術があればやってみたいです。
今まで小顔マッサージというものを5回くらい受けて、そのときには、セラピストの人が「随分と小さくなりましたよ」と言ってくれるのですが、いまだに頭の大きさは62センチです。
それのどこが小顔やねん!というツッコミをいれつつ、いつもマッサージやさんを後にする私でした。

それではまた明日!