今僕は台湾へ向かう飛行機の中です。
今回はいつもの仕事ではなく、「台湾と日本の歴史」を学びにみんなで行きます。
非常に楽しみです。
実は昨日僕は東京の「マデイラ」というライブハウスで、本邦初公開「篠笛ライブ」を敢行しました!
僕が「篠笛おたく」であることは、かなりの人に知れ渡っているのですが、もう昨日は朝からワクワクドキドキ。
…と言いながら、朝は卓球にいき3時間ブンブンとラケットを振り回し、マッサージをしてからの会場入りであります。
タキシードを着て、気合い入れまくりでありました。18時半から始まり、まずはみなさん食事をしてもらい、そして19時半からライブ開始です。
一発目は僕が篠笛にハマったきっかけとなった「ことちゃん」の『EVOLUTION(進化)』
これで一気にパワー全開!気持ち良いったらありゃしない。
そして「ユーレイズミーアップ」「たしかなこと」「ハナミズキ」ときて、またまたことちゃんの「龍の目覚め」をガツンとやりました。
するとここで参加者の長澤さんから「もう一回EVOLUTIONを吹いてください!」というアンコールリクエストをもらいまたまたそれを吹き、そして久石譲の「スタンドアロン」と「おくりびと」で終わりました。
というわけで、8曲吹きまくりましたが、人生の中で、ここまで魂が喜ぶ楽器に出会えたことは本当に幸せなことだなあと感謝感謝です。
みなさんに僕の趣味に付き合ってもらったわけですが、僕は決して始めから「篠笛」を吹くことが「好き」だったわけではありません。
むしろあんまり好きではなかったのです。
なぜかというと、僕はもともとフルートを吹いていましたから、篠笛など、たかが「篠竹(しのだけ)」に穴があいた祭りなどでピーヒャラ吹く楽器だと思っていました。
ですから、最初はなめてかかっていたのです。ところが吹き始めたら、音がでない。しかも指使いがフルートとは全く違うので、頭が大混乱。
しかもしかもピッチ(音程)が実に不安定ときていますから、イライラするのは当たり前です。
それでも「ことちゃん」にレッスンを受けてから、メキメキと上達した(と自分では思っている)のですが、実はここまでの間何回か人前で吹いたなかで、なんと4回みんなの前で吹いていて大失敗をしているのです。
大失敗というのは、単に指使いを間違えたとか、たまたま「ピッ」と変な音が出たというのではなくて、全く音が出なかったり、どこ吹いているかわからなくなったりという具合でメチャメチャになってしまったのです。
流石の僕も「ゲッ」と思い、非常に恥ずかしい思いをしましたが、ここで「トラウマにしてはいけない」と思って反省と研究を繰り返したのです。
もし僕がそれらの失敗によって「僕は人前で吹くと失敗する。音がでなくなる」と無意識に思うと、それ以降人前で吹けなくなります。また「今度も失敗したらどうしよう」と不安が襲ってきます。
「そうしてはならない」と固く心に誓い、「なぜ音が出なかったのか」、その原因を追求しました。
そうすると本番という微妙な状況の中で、緊張していなくても微妙に吹き方や指の動かし方に影響を及ぼし、それが大変な問題を引き起こすことがわかってきたのです。
そしてそれらを一つ一つ修正をしていく中で、段階的に「あっそうか!」と悟ることが何度もあり、実は10月の終わりに、曲を吹いているときに「ああああ気持ちがいい!!」という心の状態が訪れたのです。
これが僕にとっての進化(EVOLUTION)だったのです。
もうそうなると吹いているときに、まさに「無我」という状況に陥り、いつまでも吹いていたい衝動にかられたのです。
かつて能を大成した世阿弥が「花伝書」の中で「初心忘れるべからず」という言葉を残していますが、これは決して「今日お稽古事を始めたこの瞬間の気持ちを忘れてはならない」ということではなく、「その修行者が熱心に何年も取り組んで練習を重ね、あるとき『ああこれだ!』と思ったその瞬間こそが、ものごとの始まりであり、ここが終点ではない、ここからがスタートだ」ということなのです。
まあ花伝書のいっている「初心」かどうかは、わかりませんが、僕も昨日のライブはある種の「初心」だったなあと思います。
自分でもある程度満足をして、そして参加された方からお世辞半分でも「感動しました」「本当にすばらしかったです」と言葉をもらい、一晩あけた今でも心の中に「よい余韻」が残っています。
これから2ヶ月に一回ほど、このライブをやる予定です。
このライブでは参加された方々の「夢の実現トーク」も合わせてやります。
皆さんとこの場があなたの夢の実現への一歩になればそれはまた楽しいことです。
来年はガンガンやりますから、どうぞみなさんも楽しみにしていてくださいね!
というわけでこれから台湾の旅に行ってきます。
みなさんも今日もよき1日に!
ごきげんよう!