ブリブリ師匠が怒っテル

今日は朝から新幹線で大阪に行き、堺で講演をしたあと、広島の尾道に着きました。

そして夜、明日の研修の主催者である税理士の先生に「寿司金」というお寿司屋さんでご馳走になったのですが、そのお寿司やさんのオリジナルの湯呑み茶碗が、ジャジャーン。
わかる人にはわかる「ブリブリ師匠が怒っテル…以上!」ではありませんか!
「うーむ」こんなところにもまぎれもなくアクティブ菌が蔓延していると思い、しばし感慨にふけった尾道の夜でした。

そのあともしばし税理士の先生と話しをしていて、やはり心配に思うのは日本の未来です。
尾道は人口が10万人ですから、僕の郷里の滋賀県彦根市と丁度同じくらいの規模感なのですが、なんと空き家が今現在の時点で5000個あるというのです。
ということは「団塊の世代」が後期高齢者になる、あと数年後にはこの数はもっともっと増えると思われるのです。
野村総研の調査によると2033年には空き家の数は全国でなんと2,150万戸になると予想されています。
大体2033年の住宅総数は7,100戸ぐらいですから、空き家率は30%を超えるわけです。

どう思いますか?
こうなると住環境の悪化や行政コストの増大など様々な問題が起こってきます。これからは不動産は資産ではなく「死産」になっていく可能性が少なくないのです。
固定資産税だけ払い、売るに売れずということになると、なんのためにその不動産をもっているのかという時代がすぐそこまで到来しているというわけです。

尾道というと、小津安二郎の「東京物語」など、非常に風情のある街として知られていますが、この地方都市にもひたひたと街の過疎化が進んできています。

お寿司をご馳走になったあと、路地にまで「愛してるーーーー!!」などと演歌の歌声が聞こえてくるような非常にレトロな飲屋街を通ってホテルに帰ったのですが、この街があと20年後どのような姿になっているのだろうかと、いろいろ考えさせられました。

北朝鮮からのミサイルも国難です。でももっともっと大変な問題が少子高齢化ではなく「超少子化」という大問題なのです。
今回の選挙でも、与党もこの大問題には真正面から取り組むような解決策は全く出ていませんし、野党も「もり・かけ」「もり・かけ」と蕎麦屋のような事ばかりを叫んでいるだけで「希望」は「失望」「絶望」に変わってしまいました。

この「超少子化」という問題は、実は日本人一人一人からみたら、自分の痛みとは関係がないので、それに対して政治家も真剣に取り組もうとはしていないのです。
30年後、50年後の未来の日本社会が繁栄するために、この問題は日本の中でも最も最も大きな問題であるということを私たちは知らなければならない時代になっているのでしょう。
これは日本の歴史上まさにはじめて直面している問題なのです。

そんなことを考えながら、ホテルまでの道のりを歩いていたところ、ふとみると、ノラ猫がなんの不安も不満もない顔で、こちらを見つめていて、一声「にゃー」と啼いていました。

ホテルに着いて「何かにブリブリ怒ったり、憂えたとしても、まあ明日日本が沈没することはないか!」と自分に言い聞かせながら、こうしてブログを書いています。

というわけで明日もどうぞ良い1日に!

それではごきげんよう!